針子、稚魚とは
卵から孵化したばかりのメダカの事を針子、もう少し成長した状態を稚魚と呼びます。
実際に何センチまでを針子と呼ぶかの定義は無いようですが、概ね1cm以下程度を針子と呼ぶ方が多いと思います。大体生まれてから2~3週間程度でしょうか。
針子はその名の通り、針のように細く、目を凝らして水槽を見ないと分からないほど小さいです。
稚魚は針子から成長し、めだかの形が分かりだしてくる程度の大きさです。
1cm~2cm程度までを稚魚と呼ぶ方が多いです。
準備するもの
針子、稚魚を飼育するために必要なものは以下になります。
- 水槽(バケツやタッパー等でもOK)
- カルキ抜きした水
- 餌(よくある粉末状のエサ)
- ミドリムシやゾウリムシ等の生き餌(できれば)
必要なのはこれくらいです。
針子の飼育方法
稚魚はまだ別としても、針子を購入して飼育する事はまずないと思います。
あるとすれば知人から譲ってもらうか、卵を購入して卵から孵化させる事になるでしょう。
卵から孵化させる場合は、孵化させるために使用した容器をそのまま使用して飼育する方が手間もなく、針子が亡くなってしまうリスクも低いでしょう。
このサイズの時は残念ながら結構簡単に死んでしまいますので、できるだけリスクは避けるべきだと思います。
個人的には100均でタッパーを購入するのが最も簡単で安く水槽を入手する方法だと思います。
サイズは卵の数にもよりますが、ちょっと大きめのタッパーであれば2~3Lは水が入るので、稚魚であれば20~30匹程度は問題なく育成できるでしょう。
ちなみに私は、タッパーよりも大きい容器を購入して使用しています。
これで10L以上は入るので、数を10匹程度に抑えれば稚魚~成魚までずっと飼育できるので重宝しています。これで100円!すばらしい。
準備した容器に水を張り、卵を投入すれば勝手に産まれてきてくれます。
卵の管理の細かな内容はまた別途ご紹介します。
産まれてきた針子はとても小さく、産まれてきていてもよく探さないと分からない程度です。
体も弱くちょっとした水替え程度の水質変化でも死んでしまう事もあるので、基本的には餌を与える以外は何もしません。
というか逆に何もしない方が良いです。
産まれてきた針子は3日程度は餌不要で、お腹の袋(ヨークサック)の栄養のみで生きられます。
小学生の時に理科で習った記憶がよみがえりますね。
針子の飼育で難しいのは、水替えが出来ないにもかかわらずエサが切れると死んでしまう事です。
(針子の死因第一位は餓死と言われています。)
定期的にエサを与えないと餓死してしまいますが、エサを与えすぎると食べきれずに残ったエサによって水質悪化してしまうので、今度は水質悪化で死んでしまう可能性があります。
ですので、数分で食べきれる量を一日数回与えるのが良いとされています。
目安としては2~3時間おきに1回、日に5回程度与えるのを目安として下さい。
市販の粉末状のエサを与える場合は、〇〇ベビー等の針子、稚魚用のエサを与えるか、成魚用のエサをすり潰して小さくしてから与えて下さい。
ただ、学生や社会人の方は日中にエサを与える事はできないと思いますので、そんな方たちへのおすすめがミドリムシやゾウリムシなどの生き餌です。
水槽に投入しておけば、好きな時に針子たちがエサとして食べられ、食べられなかったとしても水槽を汚しません。
メダカの生餌としてはミジンコも人気ですが、針子にはミジンコはちょっと大きいため植物性プランクトンの方が良いでしょう。
針子の育成にグリーンウォーター(青水)が良いと言われるのはそれゆえです。グリーンウォーターは名前の通り、緑色の水です。池などの緑色の水を思い浮かべていただけるとイメージしやすいと思います。
プランクトン等が大量にいる栄養豊富な水ですので、エサ不要で水を必要以上に汚す事無く針子たちが元気に育ってくれます。
その環境であれば、よく見る粉末状のエサなしで、1ヶ月以上は勝手に育ってくれるので正直めちゃくちゃ楽です。
針子を育てるのであれば、生餌を準備する事をおすすめします。
稚魚の飼育方法
無事に成長し1cmほどになれば、無事針子を卒業です。
これくらいのサイズになれば餓死や水質変化で簡単に死んでしまう事はないでしょう。
針子の時はエサをあげても食べているか食べていないかよくわからない事も多いですが、このサイズになると集まってきてバクバクとエサを食べてくれる事が分かるサイズです。
毎日5回もエサを与える必要は無くなり、朝晩2回与えれば問題なくなってきます。
正直、このサイズになればもう特別に何かを気にする必要もないと思います。
一匹を単品で見ればあまり心配がかからなくなってきますが、卵から飼育している場合、複数の針子、稚魚を同じ水槽で飼育していると思います。その場合、孵化したタイミングや個体差等でサイズに違いが出てくるころでもあります。
その際に注意が必要なのは、大きいメダカは小さいメダカをめちゃくちゃ追い回す事です。
普段は特段気にする事はありませんが、エサをあげるとめちゃくちゃ追い払って独り占めしようとします。
実際そう思ってやってるかは分かりませんが、たぶんそうです。
そのような状況になると、小さいメダカが思ったようにエサにありつけず、成長しにくくなってしまうので、ある程度の対格差が出てきた場合は大きいメダカを別容器に移す事も必要です。
卵を産んでくれる親メダカがいる場合は、すでに孵化して数週間経過したような稚魚がいる場合は、別の容器で卵、針子を飼育した方がよいです。
私は孵化状況によってもありますが、約1~2週間程度おきに新しい容器を準備して卵を移すようにしています。
それでも対格差は結構できてしまうものなので、大きいメダカが小さいメダカをあまりに追い回すようであれば、やはり容器を移す事を検討しましょう。
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